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三豊・観音寺・丸亀の相続 | 家族信託契約書の作成

家族信託契約書の作成について

信託契約は、一方の当事者からの申し込みに対し、他方の当事者が承諾することで成立する諾成契約です。口頭で成立しますが、後になって契約内容や締結の事実が不明確となる恐れがありますので、契約書を作成します。
信託金融資産を管理する信託口口座を開設する際には、公正証書で作成した信託契約書の提示を求められることが多いため、公正証書で作成する必要があります。

 

信託契約書の基本構造を知りましょう

信託契約書は事案によって、記載する項目が異なってきますが、ここでは基本となる構造について説明します。

 

信託内容の確認

契約書作成にあたり、下記項目の合意が取れているか、再度確認しましょう。

信託の目的 家族信託には各種のパターンがあります。方向性は固まっていますか。
☐認知症対策 ☐生前の財産管理対策 ☐遺産分割・遺留分対策 ☐共有財産対策 ☐数次相続対策
信託する財産 ☐不動産 ☐金銭 ☐自社株 ☐その他
家族信託で何をするのか 家族信託を使って何をしたいのか。内容は決まっていますか。
・不動産 ☐管理修繕 ☐賃貸 ☐売買 ☐立替 ☐測量・分筆 ☐その他
・現金  ☐預貯金通帳の管理 ☐施設など日常の生活費用の支払い ☐ローンの支払い ☐その他
・自社株 ☐議決権の行使 ☐指図権の行使 ☐その他
・融資  ☐利用する ☐利用しない
信託の当事者 委託者、受託者、受益者、二次受益者、三次受益者、残余財産の帰属先、受益者代理人、信託監督人などは決まっていますか。
期限 いつまでの契約とするか、決まっていますか。

 

 

契約書に記載する基本項目

  1. 信託の目的
    はじめに「信託目的」を作成します。
    「安心で安全な生活が維持できるように」、「信託財産の承継が確実にできるように」など、目的を明確にします。



  2. 信託契約
    信託契約である旨を明記します。
    「委託者は信託し、受託者はこれを引き受ける」などとします。



  3. 信託財産
    信託財産について記載します。
    預貯金の場合は、信託契約後に払い戻して受託者に引き渡す、不動産の場合は、契約締結後に信託を原因とする所有権移転登記を行う旨を記載します。
    財産の詳細は、契約書の最後に「信託財産目録」として記載します。



  4. 信託財産責任負担債務
    信託する不動産に残債務(融資やローン)がある場合に記載します。



  5. 信託の追加
    信託財産が追加できる旨を記載します。



  6. 委託者
    委託者の氏名、住所、生年月日を記載します。



  7. 委託者の地位
    「委託者の地位に基づく権利は、委託者の死亡により消滅する。」などとします。



  8. 受託者
    受託者の氏名、住所、生年月日。法人の場合は法人名を記載します。



  9. 受託者の信託事務
    信託目的に基づき、受託者の行う信託事務を明確にして記載します。



  10. 信託事務処理の第三者への委託
    信託事務を第三者に委託できる旨を記載します。



  11. 分別管理義務
    受託者名義の預金と信託財産が混同しないよう、分別管理する旨を記載します。



  12. 帳簿等の作成・報告・保存義務
    信託に係る計算期間についての記載です。通常は、毎年1月1日から12月31日までとし、この期間の信託財産および債務の状況について、信託契約に定めた日までに帳簿等を作成して報告することになります。
    また、賃貸物件などで賃借人の入居や賃料の変更などがあれば、その都度、経過報告書の作成と報告が求められます。
    受託者は、期間終了後の収支計算書を受益者に提出する必要があり、この収支報告書は、作成から10年間の保存期間があります。また、受益者に報告した信託に関する資料については、信託の精算時まで保存します。



  13. 信託費用の償還
    受託者は、信託事務処理に係る費用を直接に信託財産から償還することができる旨を記載します。



  14. 受益者
    受益者の氏名、住所、生年月日を記載します。
    当初の受益者は委託者になる場合が多く、当初受益者が死亡した場合はその受益権は消滅して、第二受益者がその受益権を取得する旨を記載します。



  15. 受益権
    何を使用する権利があるのか、どのような給付を受ける権利があるのかなど、受益権の内容を明確にしておきます。



  16. 受益者への金銭給付
    信託財産から信託の目的に沿って給付する金銭について記載します。
    定期的な交付なのか必要に応じて随時に交付するのかを明記します。



  17. 信託の変更
    信託内容が変更できる場合にはその旨を記載します。



  18. 信託の終了事由
    信託の終了について記載します。



  19. 信託財産目録
    信託する財産について記載します。



  20. 債務目録
    債務について記載します。

 

 

信託契約書と公正証書

家族内で行う信託契約であっても、契約書としての効力を確実にするため、公正証書での作成が望ましいです。

  1. 公正役場への連絡
    信託契約公正証書を作成する際には、事前に公証役場に連絡して公証人に信託契約書案を提示するなどして事前の準備を行ってください。

  2. 公証人からの指摘・確認事項
    信託事務の内容が明らかでないとき
    道義的におかしい内容であるとき
    委託者の意思能力の有無 など

 

 

信託契約と指図権

事業承継対策として、経営者が認知症になったときに備えて家族信託を利用する場合においては、自社株式の名義は受託者に変更されて、議決権の行使は原則、後継者である受託者が行うことになります。
一方で、完全には後継者には任せられない状態であるため、一定の範囲は創業者が経営を行いたいというときに使うのが、指図権者の設定です。
指図権を設定することで、指図権を有するもの(指図権者)が信託財産とする自社株式の管理と運用、議決権行使などの具体的な内容や方法を受託者(後継者)に対して指図することが可能になります。
この指図権の設定については、自社株式の管理だけでなく、不動産管理においても利用ができます。

 

 

認知症対策としての契約書例

 

 

委託者である父親(太郎さん)が認知症になっても自宅を売却できるように、受託者である息子(一郎さん)に不動産を売却する権限を託し、売却後に得られる金銭に関しては受益者である父親(太郎さん)が取得できるようにするとともに、現金の管理運用も信託するものです。

信託契約書(例)

 

委託者:香川太郎(以下「甲」という)及び受託者:香川一郎(以下「乙」という)は、本日、以下のとおり信託契約(以下「本信託」という)を締結する。

 

第1条(信託の目的)
本信託は、受託者による資産の適正な管理・保全・運用・処分を通じて、委託者甲の判断能力が低下したとしても、また甲が死亡した後においても、信託された財産を守り、併せて受益者及びその家族の生活の安定に寄与すること、さらに資産の円滑な承継をはかることを目的とする。

 

第2条(信託財産と契約の締結)
委託者は受託者に対し、第1条記載の目的を達するために、下記の不動産及び金銭等(以下総称して「本件信託財産」という)を信託し、受託者はこれを引き受けた。

 

第3条(信託財産)
別紙信託財産目録1記載の不動産(以下「本件信託不動産」という)
二 別紙信託財産目録2記載の金銭(以下「本件信託金銭」という)
三 本件信託不動産の賃貸、売却等の運用や処分により得られる金銭

 

第4条(受託者)
本信託の当初受託者は乙とする。
住所:香川県三豊市〇〇町123番地
氏名:香川 一郎
二 受託者乙に次の自由が生じた場合、同人の任務が終了し、第2受託者として下記の者(乙の子)を指定する。
 一 死亡
 二 後見開始又は保佐開始の審判


 住所:香川県三豊市〇〇町123番地
 氏名:香川 修造

 

第5条(善管注意義務)
受託者は、信託財産の管理、処分その他の信託事務について善良な管理者の注意をもって処理しなければならない。

 

第6条(受益者)
本信託の当初受益者は、委託者である甲とする。
住所:香川県三豊市〇〇町123番地
氏名:香川 太郎
二 当初受益者甲が死亡したときには、その受益権は消滅し、次の者(甲の妻)が第2受益者として、新たに受益権を取得する。
住所 香川県三豊市〇〇町123番地
氏名:香川 花子

 

第7条(委託者の地位)
委託者の死亡により、委託者の地位は相続により承継せず、受益者の地位とともに異動するものとする。

 

第8条(本信託に関する登記等)
委託者及び受託者は、本信託の契約締結後すみやかに、本件信託不動産について受託者名義に信託を原因とする所有権移転及び信託登記手続をする。
二 委託者及び受託者は、本件信託金銭について、信託口口座又は受託者名義の信託専用口座への移動等を行い、受託者において預金債権として管理運用する。
また、この信託口口座又は信託専用口座において、本件信託財産及びそれから生ずる果実等について適切な管理を行う。
尚、受託者は当該口座を必要に応じて他の口座に変更することができる。

 

第9条(信託の内容)
受託者は、本件信託財産の管理運用を行う。
二 受託者は、本件信託不動産について、適時に修繕及び改良工事を施し、その性能の維持向上に努めるものとする。
三 受託者は、信託不動産の管理、処分のため必要と判断した場合、金融機関からの借入や本件信託不動産についての担保を設定できる。
四 受託者は、信託目的達成のため必要と判断した場合、本件信託不動産について、他に賃貸し又は売却による換価処分を行うことができる。
五 本件信託不動産について、賃貸又は売却により、収益又は換価金が得られるようになった場合、その金銭を状況に応じ、本件信託不動産を直接間接に担保とする銀行等からの借入金等債務の弁済に充てるほか、受益者の要望を聞き、受託者が相当と認める受益者及びその家族の生活、看護、療養、納税等に必要な費用を前記収益等の中から受益者に給付し、また受益者及びその家族の医療費、施設利用費等を支払う。

 

第10条(信託事務の第三者への委任)
受託者は、前条の信託事務につき、事務遂行上必要と認めた場合、その全部又は一部を受託者が相当と認める第三者に委託することができる。委託者は、当該第三者に対して、信託目的達成のため必要かつ適切な監督を行わなければならない。

 

第11条(受託者の権限及び義務)
本件信託不動産の保存及び管理、運用に必要な処置、特に当該不動産の維持、保全、修繕、改良等は受託者が適当と認める方法、時期及び範囲において行うものとする。
二 受託者は、必要があれば本件信託不動産に関する火災保険等の損害保険の契約もしくは解約(被保険者を名義人である受託者自身に変更することを含む)、また本件信託不動産に関する損害保険を新たに付保することができる。
三 受託者は、信託の目的に照らして必要かつ相当と認めるときは、本件信託不動産を他に賃貸して賃料を得る方法により収益をはかり、又は換価処分することができる。
四 全3項に伴い発生する公租公課、その他の本信託財産の管理に要する費用、信託事務の処理に必要な諸費用、その他一切の諸費用につき、本件信託金銭及び本件有価証券信託から生じる果実、代替資産等本件信託財産に属する金銭から支払いに充当することができる。
五 受託者は、前項の諸費用を本件信託財産に属する金銭から賄うことが難しいときは、受益者に対しその支払いを求めることができる。
六 本件信託金銭及びその代替金融資産、収益、本件信託不動産からの収益、これを換価処分して生じた換価金については、信託口口座又は受託者名義の信託専用口座において預金債権として管理運用するが、受託者は当該口座を必要に応じて他の口座に変更することができる。
七 受託者は、受託者のみの判断において、信託不動産の維持、保全、修繕、改良等の費用を賄うため、金融機関より信託財産の負担において受託者が必要と認める資金の借入れをし、また信託不動産にそのための抵当権、根抵当権等担保権の設定をすることができる。この場合の借入金債務は、信託財産責任債務となる。
また、受託者は受託者のみの判断において、信託不動産の維持、保全、修繕、改良等のための費用を賄うため、金融機関より委託者、受益者その他第三者が必要と認める資金の借入れをし、同借入金等をもって受託者においてこれを借り入れる等して、前記費用支払資金の調達をする場合、信託法第31条1項の規定にかかわらず、信託不動産に前記委託者、受託者等第三者の借入れのための抵当権、根抵当権等担保権の設定をすることができる。前記調達にかかる受託者の債務は、信託財産責任負担債務となる。尚、かかる行為を行った場合、信託法31条第3項に規定する通知をすることを要しない。

 

第12条(帳簿の作成、報告等)
受託者は、本信託開始後すみやかに、信託財産目録、信託財産に関する帳簿等を作成し、本契約期間中はいつでも受益者の請求に応じて閲覧に供することができるように保管するものとする。
二 本信託にかかる計算期間は、毎年1月1日から同年12月31日までとし、計算期間の末日を計算期日とする。但し、最初の計算期間は本信託の効力発生日からその年の12月31日までとし、最終の計算期間は、直前の計算期日の翌日から信託終了日までとする。
三 受託者は1年ごとに信託財産及び収支の内容について貸借対照表、損益計算書の書類を作成し、その内容について受益者に報告する。
四 受託者は前項の他、受益者の求めがあるときは、いつでもすみやかにその求められた事項につき報告する。
五 本信託終了時、受託者は現務を終了して最終計算書を作成して、信託財産及び関係書類について精算受託者に引渡し、事務引継ぎを行う。

 

第13条(費用の負担、償還)
受託者は信託事務に必要な諸費用(旅費を含む)を立替払いしたときは、これを本件信託財産から償還を受けることができる。なお本件信託財産からその償還を受けることができないときは、受託者は受益者に対してその償還を請求することができ、受益者は受託者に対して直ちにその償還を行うものとする。

 

第14条(受益権の譲渡等)
本信託の受益権は、譲渡、質入れその他担保設定等すること及び分割することはできない。

第15条(信託の変更)
受託者及び受益者の合意により、本信託の内容を変更することができる。但し、本件信託不動産に担保権が設定されている場合、その日担保債権者の同意を得なければならない。

 

第16条(信託の終了)
本信託は次の事由が生じたときに終了するものとする。
但し、本件信託不動産に担保権が設定されている場合、その被担保債権者の同意を得なければならない。
委託者の死亡及び委託者の妻香川花子の死亡
二 信託財産が消滅したとき
三 本信託契約が合意解除されたとき
四 その他信託法に定める終了事由が生じたとき

第17条(精算業務)
精算受託者として、本信託終了時の受託者を指定する。
二 精算受託者は、信託精算事務を行うに当っては、この信託の契約条項及び信託法令に従って事務手続きを行うものとする。

 

第18条(残余財産の帰属)
本信託終了時の残余の信託財産は次のとおり帰属させる。
①甲が生存しているときは、甲に帰属させる。
②甲が死亡しているときは、甲の妻香川花子に帰属させる。
③甲および甲の妻香川花子が死亡しているときは、甲の長男香川一郎が取得する。

 

第19条(定めのない条項)
本契約に定めのない事項は、受託者及び受益者が協議の上、決定する。

 

 

以上

 

令和元年〇〇月〇〇日

 

委託者
住所 香川県三豊市〇〇町123番地
氏名 香川太郎 ㊞

受託者

住所 香川県三豊市〇〇町123番地
氏名 香川一郎 

 

 

 

 

 

信託財産目録

 

1 不動産
(1)所在 香川県三豊市〇〇町
  地番 123番地
  地目 宅地
  地積 120.3㎡

 

(2)所在 香川県三豊市〇〇町123番地
  家屋番号 4番5
  種類 居宅
  構造 木造瓦葺平屋建
  床面積 1階 35.22㎡ 2階 30.33㎡

 

2 金銭
 金1200万円

 

 

以上

 

 

●民事信託のメリットとデメリット

民事信託(家族信託)とは

 

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